家族信託の導入費用

それじゃあ家族信託をやろう!と言っても簡単にできる話でもありません。

 

家族信託の導入は二段階に分かれます。

 

1.家族信託の設計

2.信託登記等の手続き

 

まず、どのような形の家族信託に仕上げていくのか、何を目的とするのか、

関係者からのヒアリング、家族会議などを通して、家族信託の設計図を作っていきます。

この段階で家族信託設計コンサルティング報酬が発生します。

 

家族会議にオブザーバーときにはファシリテェーター、コーディネーターとして参加し、

課題の抽出、問題解決策の提案などを行います。

 

必要に応じて弁護士、税理士などの判断を仰ぎながら、信託契約書をまとめていきます。

 

この報酬は信託財産額によって変わりますが、信託財産額が1億未満であればその財産額の1%程度。

1億円以上では徐々にパーセントが下がり、2億で0.5%、4億で0.4%、10億で0.3%程度となります。

 

信託契約書は、ほとんどの場合、公正証書として作成します。

公正証書の作成費用、つまり公証人役場へ支払う手数料も信託財産の金額によって変わってきますが

おおむね5万~8万円程度で収まると思われます。

 

第二段階の信託登記等の手続き費用は、不動産の信託登記にかかる費用です。

所有権移転、信託の登記ために司法書士、登記所へ支払う手数料になりますが、

こちらは登記する土地建物の固定資産評価額の1.2%から2.2%相当額となります。

 

上記をすべてひっくるめると、2億円の信託財産として過半が不動産だとすると300万円弱の手数料となります。

 

これを高いと見るか安いと見るかはそれぞれだと思いますが、

家族円満、笑顔で相続を実現するための必要経費だと私は思います。