死ねないリスク

1960年代の日本人男性の平均寿命は65歳、女性は70歳でした。

この時代、40代50代の働き盛りになくなる男性も多く、

死亡が大きなリスクでした。

 

現在は女性が87歳、男性でも81歳と15年以上寿命が延びています。

ここ50年でグッと平均寿命は長くなり、

死ねないことが今やリスクとなっています。

 

なぜなら、今の時代の社会福祉制度は、子供は増える、平均寿命もそこそこ、

という1960年代の社会背景をベースに組立てられているからです。

今や子供は減り、平均寿命はどんどん延びる社会で、

かつての仕組みが成り立つわけがありません。

 

年金の受給年齢が後ろ倒しにされ、かつ金額も減る。

おそらく、今の40代以下の世代では、自分が払った年金よりも

自分がもらえる年金金額が下回るはずです。

 

それでは納得できないと言うわけで、年金額をある一定確保するために

受給年齢をさらに後ろ倒しにして70歳からに、などという話も出てきています。

 

死ねないリスクは相続の場面でも影響を及ぼしています。

 

認知症や寝たきりなどの問題です。

 

振り込め詐欺やなりすましなどが横行するなかで、

金融機関における本人確認がどんどんと厳密化されています。

不動産業界でも同様の傾向にあります。

 

死ねないリスクをどのように回避していくか、知恵が必要な時代です。