遺言書に記載のない財産は誰のもの?

相続が発生し、遺言書が見つかりました。

相続人が確定し、財産目録が作成されていきます。

 

さて、ここで困ったことが起きます。

遺言書に明記がない財産が多数見つかったのです。

 

形見分け程度で済む宝飾品や貴金属程度であればまだしも、

不動産や現金預金など、資産としての価値が高いものだったらどうでしょう。

 

遺産相続において、もっとも尊重されるべきものが遺言書です。

遺言書に書かれている財産以外のものが多数出てきたとしても、

遺言書の内容には影響しません。

 

まずは、遺言書に書かれている財産を遺言書の通りに分割します。

 

そして、遺言書に書かれていなかったものについては、

それらを法定相続分に従って分割することになります。

 

もちろん、相続人全員の合意があれば法定相続分に限らず分割することができます。

 

最終的には、遺言書に書かれていた財産と書かれていなかった財産すべてを

遺産分割協議書にまとめることになります。

 

遺言書も人間が作るものですので、記載漏れやついうっかり、

というものがあってもおかしくありません。

ただ、このついうっかりが後々、遺産分割問題を面倒なものにする可能性があります。

 

当然、誰しももらえるものはもらいたいと思いますよね。

1円でも多くもらいたいものです。

 

そうしたトラブルを防ぐために遺言書には次の一文を書き加えることをお勧めします。

 

「その他、この遺言書に記載のない私の財産は一切を〇〇〇に相続させる。」