成年後見人制度は法律に基づく立派な制度です。
しかしながら、その内容を良く理解してから制度を利用しないと
こんなはずじゃなかった!ということになりかねません。
①誰が後見人に任命されるかわからない。
家族のどなたかが任命されると思っいらっしゃる方が多いのですが、
だれを後見人にするかは家庭裁判所が決めます。
最近では、不正防止のために家族以外の弁護士や司法書士を任命するケースが多いようです。
②一度任命されてしまうと取り消せない。
成年後見人制度を申し出て家族以外の人が後見人に任命されてしまった場合、
やっぱりこの制度は使いません、ということが言えません。
制度の利用を一度決めてしまうと、後戻りできないのです。
③被後見人が亡くなるまで一生続く。
認知症になったとしても長生きする方はたくさんいらっしゃいます。
10年、20年とこの制度と付き合わなければならないのです。
④この制度の目的は本人の財産生命の保護にある。
財産生命を守ることに制度の主眼がありますので、多額の財産を持っていたとしても
株式や不動産で資産運用をするなどと言うことはありません。
介護施設に入れるので費用がかかる、というような話でも
すんなり認められることはないようです。
⑤費用がかかる。
後見人に家族以外の人が任命された場合、その弁護士や司法書士に報酬を
支払わなければなりません。
月々1~2万円というケースが多いようですが、それでも年間で結構な金額になります。
成年後見人制度を利用される場合は、とにかくその内容をよく吟味されてから決めるようにしましょう。
なにせ、後戻りできませんので。
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