来るべき相続に備えて、私共は家族会議の開催を提案しています。
親が元気なうちに子を全員集め、相続に関することを家族全員で協議します。
協議と言っても、親からの提案を軸に兄弟姉妹間で決めていくというのが基本となります。
たとえば、親と同居し亡くなるまで面倒をみてくれる兄弟姉妹に実家の土地建物と
預貯金の3分の1を譲りたいと思っている、
その他の兄弟姉妹は預貯金の残りを平等に分けるように。
などといった具合です。
ポイントは財産の分け方だけを話すのではなく、これから認知症になるかもしれない、
寝たきりになるかもしれない老親の生活を誰が面倒をみるのか、を明らかにすることです。
ただし、兄弟姉妹みんなで面倒をみる、という結論だけは避けなければなりません。
みんなで共同してということは誰も責任を持たない、ということにつながるからです。
家族会議とはオープンに遺言書を書くようなものです。
遺言書との違いは、亡くなる前のことも決められると言うことです。
そして、その決めたことを家族信託として文書に残しておきましょう。
あとは、まとめた内容を子に周知徹底するのですが、
相続人以外の関係者はこの会議に呼ばない、ということが大切です。
外野の話を聞きだすと大変です。
例えば長男の嫁、あんたは長男なんだから家を継ぐのはあたりまえ、
例えば末っ子の嫁、何も一番下だからって遠慮することないのよ、といった具合です。
それぞれの兄弟姉妹の言い分を聞いた上で最終的に親が話をまとめていきますが、
ここで揉めることが想定できるような場合は、
第三者に入ってもらうということもありです。
司法書士、弁護士、相続診断士など専門の勉強をしてきている人が世の中にはおりますので、
そういった方に話をまとめるファシリテェーターをお願いするのも良いかもしれません。
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