タワーマンションの修繕積立金は要注意

タワーマンション人気は依然とし高いものがあります。

 

高層階からの眺めは良いし、下層階には住民専用のジムやテニスコートなどがあるマンションまであります。

パーティールームやゲストルームが用意されており、

親戚やお友達を呼んで楽しむなどということもできたりします。

 

ただ、タワーマンションと言っても集合住宅でありことには代わりありません。

管理費修繕積立金の負担もそれなりの金額になるのではないでしょうか。

 

築30年前後のマンションで、修繕積立金が不足するということが起きています。

 

想定以上に建物や設備の傷みが進んでいたり、修繕費そのものが上がっているということもあります。

修繕積立金の一部として見込んでいた敷地内駐車場の収入も、

車離れで駐車場の空きが目立ち、予定通りに収入が確保できないという話も良く聞きます。

 

更にタワーマンションの場合、10階前後のマンションの修繕費の1.5倍前後かかると言われています。

 

マンションの場合、おおよそ15年に1度は大規模な修繕が必要です。

特に30年目を迎える2回目の大規模修繕では、外装だけではなくエレベーターなどの設備の更新

でてきますので、かなりの金額になることは間違えありません。

600世帯近くのタワーマンションで12億の大規模修繕費がかかったという話を聞いたことがあります。

1世帯あたり200万円です。

 

この金額を日々積立て行くわけですが、こまかな修繕も毎月のように必ず発生しますので、

その分も含めて積立てをしておく必要があります。

 

しかしながら、新築で販売する際にあまり修繕積立金を高くしてしまうと売れ行きが鈍ります。

そこで販売会社は最低限の金額しか計画しないのが普通です。

 

30階以上のタワーマンションの場合、㎡あたり250円以上の修繕積立金が必要と言われています。

ご自身のお部屋が70㎡であれば月々17,500円の修繕積立金が必要と言うことになります。

 

管理費や修繕積立金は滞納のリスクもあります。

住宅ローンを滞納すると金融機関からの申し立てにより競売などで精算することになりますが、

管理費や修繕積立金の取り立ては管理会社が行いますのでどうしても緩くなります。

 

日々の積立額が不足している上、滞納まであるとなると修繕が必要なのに修繕できないということになります。

建物の老朽化が進み、汚れが目立つようになり、資産価値が低下します。

 

マンションのスラム化です。

 

高層マンションもいずれスラム化すると思うと、ちょっと恐ろしいですね。