相続財産に不動産が含まれる場合、その価値を金額に換算しなければなりません。
建物は、建築時の価格や築年数、構造、材質などで、比較的機械的にその価値を算出することできます。
一方、土地はそう簡単にはいきません。
基本的には、路線価×面積でその土地の相続税評価額は決まるのですが、
減額できる要素がたくさんありますので、
それを見逃すと、高い評価のまま相続税額を計算することになってしまいます。
①整形の状態
整形地とは、おおむね四角形や長方形の土地を言います。
それに対して、一辺だけが変形している土地を一辺不整形、二辺変形していたら二辺不整形地として評価します。
もちろん、不整形の度合いが強いほど、評価は低くなります。
②敷地の高低差
道路に対して敷地に高低差がある場合、その高さがどのくらいあるのかで大きく評価が変わります。
特に2m以上の高低差があるような場合は要注意です。
③敷地境界
敷地の境界を示す境界標がすべてあるか否か、また、越境物の有無を確認します。
境界標がすべてあり、越境物がない状態がもちろんベストです。
④現況の面積
登記上の面積と実測値とで大きな開きある場合は、登記簿の更生手続きが必要になる場合もあります。
⑤接道
道幅〇mの道路に△m接している、というように前面道路の幅員と、敷地の間口が問われます。
また、敷地が道路から奥まっている場合(敷延、旗地とも言う)は、道路からどのくらい奥に入っているのかが問題になります。
他にも地盤の状況、土壌汚染の可能性、地中埋設物の有無など、ほかにも数え上げれば限りがありません。
このように土地の評価を丁寧にやることで、大きく評価を下げることができた例はたくさんあります。
相続税額も百万円単位で変わってくることも少なくありませんので、
相続財産の中に不動産が占める割合が高い場合は注意が必要です。
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