親の介護を嫌って実家に近づかない兄弟姉妹っていますよね。
でも、誰かが面倒を見なくちゃいけない。
二人姉妹だったりすると、先に嫁に行った姉は知らんぷり、
結局、妹が結婚してからも親の面倒を見るはめになったりします。
こうなると、相続でもめる事間違え無しです。
親からすれば、面倒を最後まで面倒を見てくれた妹夫婦に財産を残してやりたいと思うはずです。
妹夫婦もすべてもらえるものと思っているでしょう。
しかしながら、姉夫婦は当然の権利として「遺留分」を請求してくる。
たとえ遺言書があったとしても遺留分は守られますので、最終的には姉夫婦のところへも財産は行くことになります。
妹夫婦が親の介護にいかに貢献していたか、「寄与分」を主張しても遺留分は守られます。
たとえば、親が亡くなり相続人が姉妹の二人だけの場合、本来であれば50%づつ相続することになりますよね。
遺言書に「すべての財産を妹に相続させる」とあったとしてらどうでしょう。
妹100%、姉0%となります。
ところが、ここで「遺留分」の登場です。
本来受け取れる相続財産の1/2が遺留分として認められますので、このケースでは姉は25%を請求できることになります。
では、姉の遺留分を排除することはできるのでしょうか。
① 姉に遺留分をあらかじめ放棄させておく。
② 受取人を妹とした生命保険に加入し、相続で分割対象となる財産をほとんど残さないようにする。
①は姉が承諾するかどうか問題です。親の介護を嫌って実家に近づかないような人が、
そうですねと言ってすんなり放棄するとは思えません。
②はそれなりに効果はありますが、姉に良い印象を与えません。あとあと徹底的に戦うことになるかもしれません。
生命保険金は見なし相続財産ですので、相続税を計算する上で、誰がどのくらい保険金を受け取ったか明らかになってしまいます。
③として、姉を相続欠格、相続排除にすると言う手もありますが、これは家庭裁判所での手続きも必要ですし、
家庭内暴力などそうとうな理由がないと認められないようですので難しいでしょう。
一番の方法は、遺言書をしたためたあとに姉妹一族を集めて、遺言書の内容につい親からきちんと説明をすることです。
なぜ、すべての財産を妹に相続させるのか、なぜ姉はもらえないのか。
姉は怒りだすでしょうが、場合によっては「私も介護に参加する」と言い出すかもしれません。
とにかく、相続が発生するまでに、親が元気なうちに、相続についてしっかりと話し合っておくべきです。
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