現金1億円はどうあっても1億円です。(そうでないと困りますが・・・)
相続財産として評価する場合でも1億円と評価されます。
では、その現金1億円で1億円分の土地を購入したらどうでしょう?
1億円の土地は1億円のままでしょうか。
いえ、8,000万円もしくはそれ以下の評価となります。
「路線価」って聞いたことありませんか。
(厳密には路線価には相続税路線価と固定資産税路線価がありますが、一般的には相続税路線価を単に路線価と呼ぶことがい言うようです。)
全国の都市部の土地には、ほとんどの道路に沿ってこの路線価という価格がつけられています。
路線価はおおむね公示価格の80%とされています。
公示価格=売買価格だとすると買った価格の80%がその土地の相続税評価額となり、
現金を土地に替えるだけで、相続財産額を20%圧縮できるのです。
(土地購入には経費がかかりますが、ここでは計算に入れていません)
商業地域や高級住宅街と呼ばれるようなところでは、土地は公示価格の何倍もの価格で取引されることがありますので、
評価額の圧縮率はかなりの高さになります。
たとえば、さいたま市のとある住宅街。駅から徒歩3分の好立地。
路線価は260,000円/㎡ですが、実際の取引価格は倍以上の600,000円/㎡と言われています。
だとすると、100㎡(約30坪)を6,000万円で購入しても評価額は2,600万円にしかならないと言う計算になります。
その圧縮率なんと43%超です。
ただひとつ、注意点があります。
現金1億円は(インフレの心配はありますが・・・)いつまで持っていても1億円です。
一方、土地は価格が動きます。
株や為替のように激しく動きはしませんが、それでも5年10年の間には上がりもすれば下がりもます。
どこにどんな土地を買うか、もし土地を買って相続財産の評価額を下げようと思うなら十分な検討が必要です。
せっかく買ってもその後値下がりしてしまうと、元も子もなくなってしまいますから。
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