相続対策の優先順位についてお話してきました。
1.円満分割対策
2.納税資金対策
3.相続税対策
なんで?って思いますよね。なんで相続税対策が3番目なのって思いますよね?
相続税払いたくないですもんね。
でも、皆さん、そもそもあなたの家は万が一の時、相続税がかかるのでしょうか。
先日、ご相談をいただいたご家族ですが、数年前に「相続税が増税になる」という話をテレビで見てから
ずっと我が家はどうなんだろうかとモヤモヤしていたそうです。
漠然とした不安ですね。
確かに2015年1月から基礎控除額と相続税率が見直されました。
相続財産が1億円で法定相続人が3名だった場合、それまで8,000万円あった基礎控除が4,800万円に減額され、
課税される金額が3,200万円も増えることとなってしまいました。
百万円単位で増税になる計算です。
こんな話を聞くと、だれでも心配になりますよね。
でも、安心してください。
でも、増えた増えたと言っても東京国税局管内で課税対象は12.8%です。
亡くなられた方の約8人にひとりが課税対象という結果です。(平成28年)
増税前は7%前後でしたので14人にひとり程度でした。
数字の上では倍増していますが、100人いたら87人は課税されないと言うことです。
どうですか、100人のなかの13人にはいる自信あります?
一方、相続がらみで裁判沙汰になったケースでは、遺産総額5,000万円いかが75%を占めます。
また、争った人の数は4人以下が70%となっています。
結構少ない金額で、しかも少人数で争いになっていることがわかりますよね。
ですので、「相続税」のことよりも、まずは「円満分割」を考えることの方が優先順位が高いと言うことです。
納税で失ったお金は何らかのかたちでいつか取り戻せますが、一度壊れた人間関係はなかなか元には戻りませんから。
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